自転車に乗るように歌えるといいですね

 大抵の方は子供の頃、自転車に乗る練習をして、乗れるようになったと思いますが、こういう形で歌が上手くなるのが理想ですね。理屈の入り込む余地が無いからです。

 

 自転車に乗れる人が、「あなたは何故、倒れることなく左右のバランスをとって自転車に乗れるのですか?」と尋ねられたら、答えに苦しむのではないでしょうか?「・・・それは・・・一定以上のスピードで走ることによって左右のバランスがうまくとれるから・・・」ぐらいが限界でしょう。私もそうです。

 

 しかし自転車には乗れる訳です。理由は分からなくても乗れる。これは大きいことです。実際に乗れるということほど強いことはありません。

 

 最初は補助輪を両方とも使って乗り始め、次は片方だけにする。それに慣れたら補助輪を外し、後ろを親に持ってもらった状態で乗る。そうするうちにいつの間にか親が手を放していて、誰の助けも借りずに乗れるようになっている。

 

 このとき子供に何故乗れるようになったのかと尋ねても「よく分からないけど慣れたから」ぐらいの答えしか返ってこないでしょう。それでいいのです。

 

 慣れないうちは転んだりして辛い思いもしますが、慣れれば乗れるようになる。理由も理屈も分からないけど、乗れるようになる。歌に関しても

これが理想だと思います。